沖縄でマンションの廊下が崩落、原因は施工不良と劣化 印刷
2009年 9月 14日(月曜日) 09:13
沖縄でマンションの廊下が崩落、原因は施工不良と劣化

  沖縄県浦添市で9月3日、マンションの外廊下が崩落する事故が起きた。原因は、施工不良や、コンクリートの中性化による劣化などである可能性の高いことが、浦添市が9月9日に公表した調査報告書で分かった。

 今回は目視で調査した。崩落の状況として、
(1)鉄筋コンクリート(以下、RC)スラブの配筋に施工不良があると思われる。主筋が適正な位置になく、上下端筋の有効せいが確保されていない。
(2)RCスラブの下端筋のかぶり厚がほとんどない。
(3)RCの破断面を見る限り、鉄筋の腐食が顕著でコンクリートが白色化している。コンクリートの中性化が全断面に及んでいると思われる。
(4)RCスラブの底一面に鉄筋のさびによる膨張があり、コンクリートの剥離(はくり)脱落が多数見られる。
(5)RCが弓状にたわむクリープ現象が起こり、手すり壁が外側に傾いている。
(6)性能が確保できないほど鉄筋がさび付いている。
(7)RCスラブに著しいひび割れが多数発生している。
(8)ひび割れ部分から雨水が浸透していると思われる――の8点を挙げた。

 このマンションは1974年に建てられた。75年の沖縄国際海洋博覧会による建設ラッシュによって、コンクリート材料が著しく不足した時期と重なることも崩落の原因と推測した。当時は、細骨材に海砂を使用した塩分濃度の高いコンクリートが使われたと推定され、そうしたコンクリートでは中性化が顕著となり、鉄筋のさびを著しく発生させる。さびで鉄筋が膨張し、それによりコンクリートと一体を保てなくなり、RCの構造性能を失ったと考えられると指摘している。

 このマンションを現状で「危険である」と判断した。今後は住居専用部分についても調査する予定だ。マンションはRC造の3階建てで、延べ床面積は426.6m2。崩落したのは2階の外廊下だ。片持ちのRCのスラブで、先端にRCの手すり壁がある。

          写真は、こちら